コラム

2015.9.29

コンプレッサーあれこれ

コラム

ターボ圧縮機のひとつ「遠心式圧縮機」

コンプレッサーは、その目的や用途に合わせて様々な種類のものが使われています。先日の記事では、コンプレッサーの大分類のひとつ「容積圧縮機」についてご紹介しました。そして圧縮方式による大分類のもうひとつが、運動エネルギーによって気体を圧縮する「ターボ圧縮機」です。

ターボ圧縮機は大きく「遠心式圧縮機」と「軸流式圧縮機」に分けられます。今回はそのうち、「遠心式圧縮機」をご紹介します。

遠心式圧縮機とは

機構内で羽根車を高速で回転させることにより、遠心力を利用して気体を圧縮し送出するコンプレッサー。なかでも吐出圧力が0.1MPa(1kg/cm2)以上のものを遠心圧縮機と言います。「遠心圧縮機」「遠心コンプレッサー」とも呼ばれます。ターボ圧縮機のなかでは、一段あたりの圧縮比が大きいという特徴を持つコンプレッサーです。

構成

遠心式圧縮機を構成する重要な流体要素として、羽根車と固定流路があります。

【羽根車】

流体にトルク(回転軸を中心に働く力のモーメント)を与える要素。径向き羽根と後向き羽根の2種類があり、目的よって使い分けられます。羽根車出口の周速は、遷音速に達する場合もありますが、ディフューザーの入り口ではマッハ0.8程度になるよう設計されます。材料にはアルミ合金やチタン合金が用いられ、目的によって切削加工や精密鋳造、鍛造などの加工方法から選択されます。

【固定流路】

流れを整えるケーシングやガイド、あるいは周速を減速して昇圧するためのディフューザーなどの要素がこれにあたります。気体の流れを転校させたり変速させたりする箇所に翼型を用いることで圧力損失を抑えます。

軸流式圧縮機との比較

軸流式圧縮機は、回転翼の前後に生じる圧力差を利用して連続的に気体を圧縮するコンプレッサー。こちらでは遠心式圧縮機と軸流式圧縮機を比較した場合の良い点と悪い点についてご紹介します。

軸流式よりも良い点 軸流式よりも悪い点
■小型化しても効率がさほど落ちない

■部品数が少なく、軽量化やコストダウンに適している

■異物吸入による損傷に強い

■所定の回転数で作動可能な流量範囲が広い

■サージング(コンプレッサーの失速など)が起きにくい

■軸流式に比べ面積あたりの流量が少ない

■多段化が困難

■大型化する場合は重量の増加も大きくなる

■気体の流れを急激に曲げるため損失が生じる

■遠心力による金属疲労が耐用年数の限界となる

様々な用途に用いられる遠心式圧縮機

遠心式圧縮機は、空調機器や石油化学プラントでの気体圧送、遠心冷凍機など、様々な用途に用いられるコンプレッサーです。“コンプレッサー修理の匠”羽田コンプレッサーでは、様々なコンプレッサーの修理・メンテナンスも承っています。コンプレッサーのことでお困りなら、お気軽に当社までご相談ください。