コラム

2016.5.13

コンプレッサーあれこれ

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内燃機関にも利用が広がる「ツインスクリュー圧縮機」

 

容積型コンプレッサーとして古くから利用されている「ツインスクリュー圧縮機」。近年では、内燃機関向けのスーパーチャージャーにも利用されています。今回の「コンプレッサーあれこれ」では、ツインスクリュー圧縮機にスポットをあてていきます。

 

ツインスクリュー圧縮機とは

ドイツのハインリヒ・クリガーによって1878年に特許が取得され、その約60年後にアルフ・リスホルムにより実用化されたコンプレッサー。開発者の名前にちなんで、「リショルム・コンプレッサー」とも呼ばれています。

 

仕組みは比較的シンプルで、一対のねじれた(スクリュー型)ローターが回転し、その間にできた空間が容積の縮小と、気圧の圧縮を行って吐出するというものです。溝を利用して体積変化を行う仕組みです。

 

ツインスクリュー圧縮機の特徴

大きな特徴のひとつとして、遠心式よりも高圧縮比が可能な点が挙げられます。また、往復圧縮機と比較すると、低振動なのもメリットと言えます。その他、内部圧縮があるため、ルーツ式のスーパーチャージャーと違い全断熱効率を誇る点も特徴です。

 

なお、大量の潤滑油を圧縮部に噴射しながら運転する給油式は、吐き出しガスの温度を低下させられるため、用途に合わせて用いられています(無給油式も存在しますが、機構冷却を隔離して行うため、ガス温度の冷却効果で劣ります)。なお最近では、水を潤滑油の代わりにした水潤滑方式が主流になりつつあります。

 

ツインスクリュー圧縮機の用途

主な用途には中型冷凍機や大型空気圧縮機が挙げられます。その他にも、振動・騒音が少ない点が評価され、建築工事に用いられる空気減容のコンプレッサーにも用いられることもあります。また、スーパーチャージャーとして自動車に採用されるケースや、コンプレッサー用途ではなく「スクリュー式蒸気発電機」に応用されるケースもあります。

 

なお、無給油式のものは食品・半導体素子製造プラントといったシチュエーションでの清浄圧縮空気製造に活用されています。それだけでなく、環境保全や製品の品質向上のために、無給油式を用いるといったシーンも近年は増加中で、需要が高まっています。

 

用途に合わせた選択を

振動や騒音を抑えつつ、高圧縮が行える点がメリットのツインスクリュー圧縮機。近年では無給油式や水循環方式がメーンになりつつありますが、活用の際はそれぞれの条件に合わせて選択する必要があるでしょう。