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2016.5.18

コンプレッサーあれこれ

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高圧にも対応「ダイアフラム式圧縮機」

往復圧縮機のひとつである「ダイアフラム式圧縮機」は、特徴こそ往復式に似ているものの、高圧用・危険なガスが取り扱える、というメリットがあります。今回の「コンプレッサーあれこれ」ではダイアフラム式圧縮機の特徴や用途などについて解説していきます。

ダイアフラム式圧縮機とは

多くのレシプロ圧縮機にはピストンが用いられていますが、ダイアフラム式圧縮機の場合はこれがダイアフラムになっている点が大きく異なります。特に金属製材料のダイアフラムが用いられることが多く、有名なものに米PDC社製のものが挙げられます。

ダイアフラム式圧縮機は油圧を使ってダイアグラムを作動させ、ガスの圧縮を行います。モーター駆動のクランク軸がピストンを往復運動させることで油圧流体がダイアグラムの下側に圧力を送り、ダイアフラムがキャビティ(凹部)内へとプロセスガスを排出する、というのが主な仕組みです。

ダイアフラム式圧縮機の特徴

ダイアフラム式圧縮機には多くのメリットがあります。特に金属性材料を用いたダイアフラムを採用したものは、高圧用・危険ガスを取り扱えるため様々な場面で重宝されています。取り扱いが難しいとされる腐食性ガスにも対応できるものもあるため、幅広い用途に活用可能。

その他にも、圧縮機外部へ漏れがない点や、給油が不要となりクリーンなガスを圧送できる点もメリットです。さらに、高圧圧縮比も可能となるため、圧縮段数が少なくできることや、安全性・信頼性が高いのも大きな利点です。

ダイアフラム式圧縮機の用途

ダイアフラム式圧縮機は様々なガスを利用でき、非常に幅広い用途で使われています。たとえば安全性が求められる呼吸用空気充填や高品位酸素ガス充填、食品・薬品製造といった用途はもちろん、エレクトロニクス・半導体システムやガス液化システム、各種化学プラントシステム、研究開発システムなどにも活用が可能です。

さらに、外部への漏えいがないため、環境規制を満たすなどの条件が求められるシーンにも最適。放射能排気ガス処理や緊急時空気供給制御、ヘリウム冷却循環装置といった、管理がシビアな施設であっても導入例があります。

幅広い気体を圧縮できるダイアフラム式圧縮機

幅広い種類のガスを安全に利用できるダイアフラム式圧縮機は、環境や衛生、安全性を徹底しなくてはいけない工場や施設などで数多く導入されています。