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コンプレッサーあれこれ<ロータリー圧縮機>

エアコンの稼働に欠かせないコンプレッサー「ロータリー圧縮機」

業務用だけでなく、家庭用のエアコンにも使用される機会の多い「ロータリー圧縮機」。コンパクトな設計ゆえに、幅広い用途に利用されている容積型コンプレッサーです。今回は、その構造の種類や、それぞれの差違などについて詳しく解説していきます。

ロータリー圧縮機とは

シリンダーと回転するピストンを組み合わせることで圧縮を行うコンプレッサーです。構造には「ロータリーピストン型」と「スライドベーン型」の2種類がありますが、用途はほぼ同様です。しかし、構造や注意点などに異なる点がありますので、以下で詳しくご紹介します。

【ロータリーピストン型】

シリンダー側に設置された、高圧と低圧を仕切る羽がピストン側に接する構造を持つ方式。圧縮効率がよく、一般的に多く使用されています。なお、ルーツ兄弟が発明したことから、「ルーツ式」「ルーツ・ブロワ」と呼ばれることもあります。

【スライドベーン型】

ハウジング内壁に、ローター側面に設置された複数の羽が接触しているのがスライドベーン型です。名前の通り、ベーン(羽)がスライドするように取り付けられており、ローターの回転に伴って容積を圧縮していきます。「ロータリーベン型」「回転翼式」とも呼ばれています。

ロータリー圧縮機の特徴

【ロータリーピストン型】

ロータリー圧縮機に比べるとより小型かつ軽量のため、小容量の圧縮に多く用いられます。ただし、圧縮比が取りにくい、無給油式の場合にはアフタークーラーが必要、などのデメリットがあります。

【スライドベーン型】

ロータリーピストン型同様、小型軽量なのが特徴で、用途もほぼ同じです。ただし、内部の弁板の精度が低いと引っかかりが起き、そのまま永久破損につながることがあるため注意が必要です。そのため、製作には高い精度が必要となります。

ロータリー圧縮機の用途

ロータリー圧縮機は、コンパクトな設計を生かし、主に家庭用のエアコンや小型除湿器に利用されています。その他、自動販売機用冷凍機や、携帯型空気圧縮機に利用されるケースもあります。

なお、ロータリーピストン型であってもスライドベーン型であっても、用途は基本的に同じですが、スライドベーン型に関しては自動車で使われるパワーステアリング用のポンプとして利用されることもあります。

小型軽量の圧縮機

小型で軽量な点が高い評価を受け、コンパクト性が求められる製品に広く利用されているロータリー圧縮機には、種類によって異なる点があります。用途はほとんど一緒ですが、構造に応じて適切な使い分けを行うことが重要です。

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