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コンプレッサーあれこれ<シングルスクリュー圧縮機>

カーエアコンなど多くのシーンで活用「シングルスクリュー圧縮機」

 

前回は、容積型コンプレッサーのひとつである「ツインスクリュー圧縮機」についてご紹介しました。今回の「コンプレッサーあれこれ」では、スクリュー型圧縮機の回転体がひとつとなる「シングルスクリュー圧縮機」について取り上げます。

 

シングルスクリュー圧縮機とは

シングルローター型コンプレッサー(シングルスクリュー圧縮機)は、1960年に、フランスの活動化としても知られるベルナール・ジメルヌによって発明されました。体積変化を起こすという点ではツインスクリュー圧縮機と変わりませんが、シングルスクリュー圧縮機が利用するのはひとつのスクリューと、2つの樹脂製ゲートローター(羽)です。ゲートローターは軸直角に配置され、2つの圧縮室を構成します。そこに溝のあるスクリューが高速回転することで、気体が圧縮される仕組みです。

 

シングルスクリュー圧縮機の特徴

遠心式に比べて高圧縮比が可能で、レシプロ圧縮機に比べて低振動。さらに、ツインスクリュー圧縮機に比べて圧縮スピードが速い、などがシングルスクリュー圧縮機の主な特徴です。また、レシプロ圧縮機のように吐き出し圧力の脈動が多いということがなく、さらにゲートローター部が水平対向で平衡するので、理論的にはストラス荷重が軸受けに発生しない、とされています。

 

なお、ダブルスクリュー圧縮機同様に、潤滑油によって吐き出しガスの温度を下げることができますが、樹脂製ゲートローターの耐久性の理由により完全無給油構造では製作できません。ただし、水を潤滑油として代用した水潤滑式であれば製作可能です。

 

シングルスクリュー圧縮機の用途

主な用途としては中型冷凍機や中型空気圧縮機が挙げられます。前述のとおり、シングルスクリュー圧縮機は完全な無給油式が製作困難であるため、ダブルスクリューと比較すると用途の幅は狭まります。ただし、圧縮速度が高いため、目的によってはシングルスクリュー圧縮機のほうが適しているケースも存在します。

 

シングルとダブル、適した用途で活用を

遠心式、往復式と並ぶスタンダードな圧縮方式「スクリュー式」。シングルスクリュー、ダブルスクリューともに、違った特徴がありますので、用途に応じて最適なものを選びましょう。

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